永野芽郁さんが炎上した理由/経営者が学ぶべき“初動対応の心理学”


「え、こんなに叩かれるの?」と思った社長さんへ

「いやー、まさか永野芽郁さんが……」

最近、とある社長とのランチで出た話題です。田中圭さんとの不倫報道が出て、永野さんがネットで猛烈にバッシングされている。あんなに爽やかで、若くて、好感度も高かった彼女が、一瞬で“炎上女優”扱いに。

「いや正直、誰でも間違いはあるやん。でも、ここまで叩く必要ある?」

その社長は、苦笑いしながら首をひねっていました。私も、まったく同感。

でもこの話、「芸能ゴシップで終わらせたらもったいない」と思ったんです。

実はこのケース、私たち経営者にも刺さる“危機対応”のヒントが満載なんですよ。


目次

なぜここまで叩かれる?――バッシングの心理学

エモーショナル・コンタギオン(感情の伝染)

「え、まじ?」
「ムカつくわ〜」
「最悪……」

そんなコメントがネット上に並ぶと、あっという間に“怒りの感染”が始まります。これは心理学でいう「エモーショナル・コンタギオン(感情の伝染)」。

誰かが怒っていると、見てる側もなんとなくムカムカしてくるんです。とくにSNSでは、そのスピードが異常。

「私も思ってた!」
「それな!」
と、怒りの輪が広がっていく。そしてその怒りが「集団の正義」みたいな形で、火に油を注ぐわけです。


正義感バイアスと“叩きの快楽”

「私は許せない。正義のために言ってるんです!」

……と言いつつ、実は「叩くのが気持ちいい」人も少なくない。

心理学でいう「正義感バイアス」とは、自分の中の正しさを守るために攻撃する状態。「私は正しいことをしている」と信じているからこそ、歯止めがきかない。

「間違った人を許さない私=偉い」みたいな無意識の快感。SNSはその舞台として、最適すぎるんですよね。


若くて目立つ女性への過剰反応

そして見逃せないのが、「ターゲットが誰か」という点。

若くて、美人で、人気者。永野芽郁さんのように“恵まれて見える人”がスキャンダルを起こすと、「待ってました!」と言わんばかりに叩かれる。

「かわいい顔して裏ではこんなことしてたんでしょ?」
「結局、そういう子なのよ」

と、無意識に嫉妬や投影が入り混じるんです。

これ、よく見ると“怒ってる”というより“スカッとしてる”人も多い。つまり、誰かを叩くことで自分の劣等感やストレスを処理してるわけです。


火に油を注ぐ“初動対応”の落とし穴

「沈黙」は美徳じゃない

スキャンダルが出たとき、もっとも重要なのは“初動対応”。

なのに多くのケースで間違えるんです。黙る、はぐらかす、やたら強く否定する――これ、すべて逆効果。

なぜかというと、人って「分からない状態」にめちゃくちゃストレスを感じる生き物なんです。そのストレスを埋めるために、勝手に“物語”をつくって補完する。

「なんか隠してるに違いない」
「つまりこれは最悪な展開だ!」

……と、事実が出ないまま進むと、どんどん悪い妄想が広がっていく。

よく「沈黙は金」と言いますが、炎上時においては「沈黙はガソリン」。放っておくと、火が一気に燃え広がります。


あなたの社員が“やらかした”とき、どう動く?

社員の不適切行動、SNSで拡散。どうする?

これは芸能界だけの話ではありません。あなたの会社でも、起こりえます。

たとえば、社員の不用意な発言や行動がSNSで拡散されたとき。お客様から苦情が殺到したとき。

そのとき、まず必要なのは「冷静な事実確認」。そして、誠実でスピーディな説明。

ここで大切なのは、“事実ベースで説明すること”と、“ウソをつかないこと”。

ある社長が言っていました。

「うちの社員がミスしたとき、一番大事にしてるのは“正直でいること”やねん」

ほんと、それに尽きます。ミスがあったとしても、誠実さがあれば、信頼は守れるんです。


社長の“感情マネジメント”が組織を救う

トップの一言が、現場の温度を変える

危機のとき、社長の態度ひとつで、社内の空気がガラッと変わります。

怒りや焦りが表に出ると、社員もビビって委縮します。逆に、「今できることをやろう」「大丈夫、ちゃんと立て直せる」と冷静に言えるトップがいるだけで、現場は安心します。

心理学では、こうした“感情の安定力”を「EQ(感情的知性)」と呼びます。

EQが高いリーダーは、危機に動じず、周囲の感情を落ち着かせる力がある。

……経営者って、思った以上に「空気を読む職業」かもしれませんね。


信頼は、“最初の30時間”で決まる

永野芽郁さんの一件を見ても分かる通り、炎上って本当に「ある日突然」起こります。

でもそのとき、最初の対応をどうするかで、信頼を取り戻せるか、それとも全部失うかが決まる。

ある経営者の先輩が、こんなことを言っていました。

「信頼は時間をかけて築くもの。でも、壊れるのは一瞬やで」

――ほんとに、その通り。

あなたの会社のブランドや信頼を守るカギは、初動対応と、そこに込められた“誠意”にあります。

そしてもうひとつ。
危機のときこそ、「社長の人間力」が試されます。

怒らず、逃げず、ごまかさず。
冷静に事実を確認し、誠実に向き合い、未来に向けて動く。

そんな姿を、社員も、取引先も、社会もちゃんと見ています。

さて、もし明日、あなたの会社に“何か”が起きたとしたら――
そのとき、どう動きますか?

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