成果が出ない社員、それって“才能のなさ”ですか?
「この子、素直でまじめなのに…なぜか成果が出ない」
「期待してたけど、うちには合わなかったかな…」
そんな社員が現場にいたとき、社長としてどう判断されますか?
一見すると「能力が足りない」と思ってしまいがちですが、
実は「今の配置が合っていない」だけかもしれません。
ガーデニングが趣味の私から見ると、これって植物と同じなんです。
どんなに元気な苗でも、「土」と「日当たり」が合わなければ育ちません。
でも、環境を変えると、驚くほど元気になることがあります。
社員も同じで、“咲ける場所”に移したとたん、本来の力を発揮し始めることがあります。
社員の“植え替え”がもたらした変化
たとえば、こんなケースがありました。
ある社員は、営業職として採用されましたが、
どうしても数字に結びつかず、自信をなくしていきました。
しかし、話をよく聞いてみると、社内での細かい調整や資料作成が得意だと判明。
事務や業務サポートのポジションに異動したところ、
社内の流れを劇的に改善し、チーム全体の成果が底上げされたのです。
「合っていないのではなく、合っていない場所にいただけ」
という事実は、意外と見落とされがちです。
私自身も「植え替え」で咲いたひとり
これは、社員だけでなく、実は“社長自身”にも言えること。
私自身、もともとは社会保険労務士として、労務相談や就業規則づくりなどの「社労士業務」が中心でした。
けれど、そこにずっと“違和感”があったんです。
どこか、自分の得意が活かしきれていない気がして…。
そんな中、「採用支援」に関わるようになったことで、
それまで封印していた「心理学」や「グラフィックデザイン」の知識が、一気に花開いたんです。
求人原稿をつくるとき、
応募者の“心に刺さる言葉”を選ぶ。
企業の魅力を“写真やレイアウト”で表現する。
それらがどれも私の得意分野で、何より楽しくて、自然と成果が出るようになりました。
お客さまからの紹介がどんどん増え、売上も右肩上がりに。
「仕事って、好きと得意が噛み合うとこんなにうまくいくんだ」
まさに、“植え替え”によって咲いた実感がありました。
「この社員、うまくいかないな」と思ったら…
「辞めてもらうかどうか」ではなく、
「配置を変えることで才能が開花しないか?」という視点、
社長として持っておきたいものです。
人は、環境によって大きく変わります。
陽の当たる場所、風通しのいい空間、
そして、合った“土壌”があれば、人は自然に育ち始めます。
配置転換や役割の見直しは、
「育っていない社員」を「育てる社員」に変える大きなチャンスかもしれません。
社員も社長も、“咲ける場所”でこそ輝く
私たちは、つい「結果」や「今の実力」だけを見て判断してしまいがちです。
でも、本当に見るべきなのは、「その人が咲ける環境かどうか」。
社員にも、社長にも、“咲ける場所”があります。
ガーデニングをしていると、植物たちが教えてくれるんです。
「私はこの場所じゃないよ」
「ここなら、のびのび育てるよ」
あなたの会社にも、まだ咲いていない“つぼみ”があるかもしれません。
植え替えで咲く花があるように、
異動や配置見直しで、想像を超える開花が起きることもあるのです🌸