応募がこない時代。外国人に選ばれる会社の共通点とは?定着のカギは“愛”だった
「求人を出しても、全然応募が来ない」
「どこに人がいるの?」
「昔はハローワークだけで応募があったのに…」
最近、こんな声を多くの経営者から聞くようになりました。
日本はすっかり“求職者が会社を選ぶ時代”に突入しています。
その中で、外国人採用に取り組む企業も増えていますが、
「採用できてもすぐ辞めてしまう」
「文化の違いでなかなか馴染めない」
そんな“定着の壁”にぶつかるケースも少なくありません。
■ わたし自身、外国人だったときのこと
実は私も、かつて「海外生活の不安」を味わったことがあります。
留学先の街で、
言葉も不安、文化もわからない、人間関係もゼロ。
地図の見方すらわからない中で、
「自分はここにいていいのかな…」と感じていた時期がありました。
そんなとき、支えてくれたのが、ホストファミリーのお母さんのような存在。
言葉はたどたどしくても、
目を見て笑ってくれたり、わからないことを丁寧に教えてくれたり。
「あなたの味方だよ」という空気に、何度も救われました。
その経験から私は、今でもこう思っています。
制度やマニュアルも大事だけど、実際に人が根づくかどうかは、
「この会社に愛があるかどうか」にかかっている、と私は本気で思っています。
■ 求人原稿にも“にじむ空気”がある
「愛」といっても、スピリチュアルな話ではありません。
私が言いたいのは、「伝わる言葉選びがある」ということです。
たとえば、私が関わったある建設会社さんでは、
求人原稿の文章を少しだけ変えました。
✖「未経験OK」
→ ◎「道具の使い方や作業の流れは、はじめから丁寧に説明します。通訳サポートありの現場もあります」
✖「日常会話レベルの日本語が必要です」
→ ◎「難しい日本語が話せなくても大丈夫。先輩がゆっくり話しますし、翻訳アプリも使えます」
✖「チームで協力して働く職場です」
→ ◎「先輩たちはあなたの気持ちを大切にします。わからないときは“何度でも”聞いてください」
✖「寮あり」
→ ◎「家具・家電付きの寮があります。生活がすぐに始められるよう準備しています」
✖「社会保険完備・各種手当あり」
→ ◎「保険や税金など、日本での手続きが不安な方にはスタッフがサポートします」
✖「交通費支給・車通勤OK」
→ ◎「日本での交通が不安な方には通勤方法も一緒に考えます」
✖「コミュニケーション力のある方」
→ ◎「日本語に自信がなくても、あなたの気持ちを伝えてくれたら、それで十分です」
✖「仕事に責任感を持てる方」
→ ◎「失敗しても大丈夫。誰だって最初はわからない。少しずつ覚えていけばOKです」
この“ちょっとした言葉の違い”が、外国人の方たちの「安心感」につながったのです。
結果として、同業他社では応募が少ない中、この建設会社には多数の外国人の応募が入るようになりました。
■ 求職者は、情報ではなく“安心”を求めている
とくに異国の地で働こうとする人にとって、
一番のハードルはスキルではなく、「ここにいていいのか?」という不安です。
- ちゃんと教えてもらえるかな?
- 馴染めるだろうか?
- 日本語が通じるか心配…
そんな不安を、“あなたのことを考えて書いていますよ”という求人原稿が、そっとほぐしてくれるのです。
■ 外国人定着のカギは、「ホストファミリーのお母さん目線」
会社が、まるで「ホストファミリーの母親」のような存在になれたとしたら。
- 不安なときに「大丈夫?」と声をかけられる
- 小さなつまずきも「一緒に乗り越えようね」と寄り添える
- 文化や習慣の違いを、面白がって受け止められる
そんな職場には、自然と人が根づいていきます。
言葉や制度以上に、人の“まなざし”が定着をつくるのだと、私は思います。
■ 「人として迎える」から、採用もうまくいく
人材が集まらない、定着しない。
それは、仕組みや待遇の問題だけではなく、
「どんな気持ちで迎えているか」が伝わっていないことが原因かもしれません。
「労働力」ではなく、「人」として。
あなたに会えてうれしいよ、と伝える。
それができる会社には、きっと、国籍も年齢も問わず、“いい人”が集まります。
📌今後、外国人採用を検討している企業様へ。
求人原稿の言葉を“ほんの少し”変えるだけで、反応や定着率に大きな違いが生まれることがあります。
外国人向けの求人コピーや定着支援については、個別にサポート(有料)も行っておりますが、まずは初回30分の無料相談を受付中です。
「うちの場合はどう書けばいい?」
「応募が来ないのは何が原因?」など、気になることがあればお気軽にご相談ください😊