「え、この会社、推せる…!」
から始まる採用の時代
採用の現場でよく聞く言葉――
「うちは待遇も悪くないのに、なんで若い子が集まらないのか分からない」
「頑張って育てたのに、あっさり辞めてしまった…」
でも、Z世代にとって会社選びは、「条件」よりも「共感」。
彼らが心から働きたいと思うのは、
“この会社、推せる”と思える場所だけです。
「推し活」とは、信頼と愛着の最強形態
Z世代にとって「推す」とは、ただ“好き”の延長ではありません。
推し活にはこんな要素が含まれています
- 一貫した“世界観”に共感できる
- 応援したくなる“ストーリー”がある
- 自分の存在が“推しの一部”になっている感覚
- なんか一緒に成長してる気がする
この感覚、実は企業にもそのまま応用できます。
「この会社に入りたい」ではなく、「この会社を応援したい」
それが、今の若者が求めている関係性なんです。
なぜ“推される会社”は辞められないのか?
✅ 理由①:愛着が強くなるから
推しとは、“心の居場所”。
会社が“推しの対象”になったとき、そこには感情的なつながりが生まれます。
Z世代にとって、「好き」が強ければ、多少のつらさは乗り越えられるのです。
✅ 理由②:自分の価値が認められていると感じるから
推し活の本質は、“関わることで自分の存在価値を感じられる”こと。
Z世代は、ただの“歯車”になりたくない。
「自分の意見が反映される」「必要とされている」と感じられる会社は、推されやすく、辞めにくいのです。
✅ 理由③:“誰かに紹介したくなる”=自分ごと化が進むから
推しを布教したくなる心理と同じで、
Z世代は「この会社、めっちゃいいよ」と友人やSNSで自然に広めたくなる企業に定着する傾向があります。
つまり、採用も定着も広報も、“ファン化”がすべてのベースになりつつあるのです。
推される会社になるための3つの条件
では、Z世代にとって“推せる会社”とはどんな会社か?
① 世界観が一貫していて、共感できる
理念やビジョンだけでなく、「どんな価値観で動いている会社か」がにじみ出ていること。
SNS、求人票、社長の言葉、現場の空気感まで、一貫して「この会社っぽさ」があるかどうか。
✨推しポイント:「この会社、嘘ついてないな」って思えるリアルさ
② ストーリーに惹かれる
企業の沿革や実績ではなく、「なぜこの会社をやっているのか」「どこに向かっているのか」
社長や社員のストーリーに共感できると、強く推されます。
✨推しポイント:理念よりも「社長の夢や想い」にぐっとくる
③ “自分が参加できる”余白がある
完成されすぎた会社よりも、「自分が入ったら変えられるかも」「成長できそう」と思える会社の方が、Z世代は心を動かされます。
✨推しポイント:ちょっと未完成で、伸びしろがある感じがちょうどいい
「推し採用」は、会社にとって最強の未来投資
推される会社は、応募が増えるだけではありません。
- 面接前から“好意的”
- 入社後の定着率が高い
- 自社のファンが自然とSNSで広げてくれる
- 社員が「ここで働いてる自分が好き」と思っている
“好き”から始まる採用は、最強のエンゲージメントを生み出します。
社長、あなたの会社は“推されて”いますか?
採用が難しくなっている今、
“選ばれる会社”になるには、ただ条件を整えるだけでは足りません。
「どんな想いでこの会社をやっているのか」
「どんな人たちと、どんな未来をつくっているのか」
それを語り、見せ、共感を育てる。
それが、“推される会社”になる第一歩です。
Z世代にとって会社とは、働く場所であると同時に、
自分を重ね、応援し、誇りに思える“推しの舞台”でもあるのです。
「なんか、いいよね」
そう思ってもらえたとき、会社の採用は、もう半分成功しています。