「自分の頑張りはちゃんと評価されるのか?」
求職者が企業選びをする際に重視するポイントのひとつが「承認欲求」です。給与や仕事内容も大事ですが、「頑張りを認めてもらえる環境かどうか」は、社員のモチベーションや定着率に直結します。
しかし、求人広告に「評価制度あり!」と書くだけでは、求職者にはなかなか響きません。
今回は、求職者が「この会社なら頑張りを認めてもらえそう!」と感じる伝え方について、具体例を交えて解説します。
1. 求職者が「承認欲求」を求める理由
人間の基本的な欲求は、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した「マズローの5段階欲求」として知られています。この理論によると、人間は生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求の順に成長していくとされています。
この中で、「承認欲求」 は4番目のステップに位置し、「周囲から認められたい」「尊敬されたい」といった感情に基づいています。人は、基本的な生活が満たされた後に、自分の存在価値を感じることができる環境を求めるのです。
職場においても、単に給与をもらうだけではなく、「自分の仕事が評価される」「上司や仲間から感謝される」ことで、より大きな満足感を得ることができます。そのため、企業が承認欲求を満たす環境を整えることは、社員のモチベーション向上や定着率アップにつながる重要な要素 なのです。
求職者が「承認されたい」と思う理由は、以下の3つに分けられます。
✅ 仕事の成果を正当に評価されたい(努力が無駄にならない環境で働きたい)
✅ 上司や同僚に認められたい(組織の中での存在価値を実感したい)
✅ モチベーションを維持したい(成長し続けるためのフィードバックがほしい)
特に、近年の若手求職者は「お金だけでなく、仕事のやりがいや評価も重視する」という傾向があります。そのため、「頑張りをちゃんと見てくれる会社なのか?」 を求職者に伝えることが重要です。
2. 「評価制度あり!」だけでは伝わらない
求人広告でよく見る「評価制度あり」「頑張りをしっかり評価します」といったフレーズだけでは、具体的な仕組みが伝わらず、求職者の興味を引くことができません。
求職者が知りたいのは、「どんな評価基準で、どのように認められるのか?」 です。
❌ NG例:ぼんやりした表現
❌「成果を正当に評価します!」
❌「やる気次第で昇給・昇格あり!」
❌「頑張りをしっかり見ています!」
➡ どのように評価されるのかが分からず、信憑性が低い。
⭕ OK例:具体的に伝える
✅「毎月の1on1ミーティングで、個別の目標達成度をフィードバックします。」
✅「社内MVP制度があり、年2回表彰式を実施。昨年のMVPは〇〇さんでした!」
✅「360度評価を導入し、上司だけでなく同僚からのフィードバックも反映!」
求職者は、「どんな仕組みで評価されるのか?」が具体的に分かると、安心して応募を考えるようになります。
3. 「承認される職場だ!」と思わせる4つの伝え方
3-1. 社内表彰制度をアピールする
例:「当社では、年間MVP制度を導入しており、社員の頑張りを可視化。昨年の受賞者〇〇さんは、顧客満足度No.1の実績を評価され表彰されました!」
求職者は「具体的にどんな形で評価されるのか?」を気にしています。実際の表彰事例を紹介すると、承認されるイメージが持てます。
3-2. 評価基準を明確に伝える
例:「当社の昇給・昇格は、売上だけでなく、チーム貢献度やプロセスの工夫も評価基準に含まれます。」
「何を評価するのか?」を明確に伝えることで、求職者は自分の努力がどのように報われるのかを理解できます。
3-3. 社員の声を取り入れる
例:「先輩の〇〇さんは、入社2年目でリーダーに昇進!上司のサポートもあり、チームをまとめる立場へ成長しました。」
企業側が「評価します!」と言うよりも、実際に評価されて成長した社員のエピソードのほうが説得力があります。
3-4. 日々のフィードバック文化を紹介する
例:「当社では、定期的な1on1ミーティングを行い、社員の成長や課題を共有する機会を設けています。」
「どのタイミングでフィードバックを受けられるのか?」を伝えることで、求職者は安心して働くイメージが持てます。
4. 「承認される環境」を伝えると採用が変わる
「求職者は、未来の自分を想像して応募する」
「この会社なら頑張りを認めてもらえそう!」と感じてもらえれば、求職者の応募意欲は大きく向上します。
📌 ポイントのおさらい
✅ 評価制度の具体的な内容を伝える
✅ 社内表彰制度やフィードバック文化を紹介する
✅ 社員のエピソードを活用する
✅ 評価基準を明確にする
求人情報や採用ページに、「承認欲求が満たされる環境」の魅力をしっかり盛り込んで、求職者に「ここで働きたい!」と思ってもらえる伝え方を実践しましょう!
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次回は、「立地・環境」について詳しく解説します!お楽しみに。